体を大切にするためには断る勇気も必要
こんばんは♪ たかねこです。
当たり前のことですが、その日の体調はその日の幸福感に大きな影響を及ぼします。
ちゃ~んと体の声を聞いてあげないといけませんね。
私は、ヒルシュスプルング病(生まれた当時は巨大結腸症という名前でした)という先天性の病気持ちで生まれてきました。
子どもの頃に母から「お腹がうまく動かない病気だったんだよ」というザックリな説明を受け、それ以降は大人になるまでその病気について調べようともしませんでした。
現在は難病指定となっているようで、難病情報センターのサイトによると
「消化管の前頭(ぜんとう)の役割を果たすために必要な神経細胞が、肛門から連続して欠如するために、その範囲の消化管の運動がおこらず、腸閉塞をきたす病気です。」
とあります。
生まれてすぐに大きな病院に入院し、その後1年近くは手術と入退院を繰り返したそうです。
「とにかく大変だった」
「治ってやれやれ」
といった親の感想を受け取りつつ、私としてはちっとも「やれやれ」ではありませんでした。
いつだって便秘。
いっつもお腹が張っていてスッキリしない。
毎日お腹と肛門に不快感を抱えている。
学校とか会社とか、いつでもどこでもオナラができるわけではない環境で長時間過ごすのは、本当に本当につらかった。
横になるとガスが出やすくなるというナゾの体質があり、楽しいはずの修学旅行は地獄の旅でした(幸か不幸か育った家ではどこにも旅行しませんでした)。
このつらさを誰にどう訴えても理解してもらえませんでした。
もちろん、親にも医師にも。
いつでもお腹が風船のようにガスでいっぱいな感覚なんて、わかりませんよね。
それに”病気”は完治していることになっていますから、誰も特別扱いはしてくれません。
その結果、体の不快感をガマンするのが当たり前になってしまいました。
集団生活に馴染んでいるフリをしなければならない。
人間とはそういうものだと思い込んで。
どんなに苦しくても学校には通わなければいけないもの。
正社員となって1日8時間以上会社で働くのが当たり前。
忙しい時期は、1日12時間でも14時間でもそこにいなければ。
学校に行きたくないなんて言えなかった。
勤めに出たくないなんて言えなかった。
大人になってから何度も何度も腸閉塞になり、ひどいときには半年で10回入院しました。
そしてガン以外の婦人科の病気にも一通りかかり、やっと体を、自分を優先するようになりました。
今は日々の体調をもとに、その日の予定を決めています。
ほとんど老後のような暮らしぶり(^_^;)
そうしていたら、いつでも風船のようだった腹部の膨満感が消えていきました。
体や心の不調で、学校に行きたくないとか会社に行きたくない人は今も昔もたくさんいるはずです。
そういった人たちを特別視するのではなく、その人にとって快適な環境で活躍できる方法を模索できたらいいなぁと思います。
もう、みんな一緒でなくてもいいじゃないですか。
今の日本でも、年間約200人の赤ちゃんがヒルシュスプルング病で生まれてくるそうです。
5,000出生に一人の割合だとか。
そんなに珍しい病気というわけでもないのに、50年生きてきてまだ「ヒルシュでした」「巨大結腸でした」という方にお会いできていません。
もちろん病気だった頃の記憶は無いでしょうが、成長の過程でどんなだったかとか、もし出会うことができたら聞いてみたいです。
今日は誠に誠に暑い日でした。
気温が体温に迫る勢いです。
夏バテ第2波に見舞われているので、体調を優先して今日のお約束をキャンセルさせてもらいました。
自分の体を優先することは、断る勇気を持つことでもあります。
私は思うのです。
登校拒否とか出社拒否とか「行けません」を言える人って、勇気ある人ですよ。
今日のお絵かき
Byみーちゃん
今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました(*^^*)